ここは串本・・・

 南紀・串本のロケット発射場から3月5日、民間のロケット「カイロス3号機」が打ち上げられましたが、失敗しました。これで3回目です。ロケットの発射はなかなか難しいもののようです。子供の頃、糸川英夫博士のペンシルロケットというのがあって、何回も失敗していたのを思い出しました。カイロスもまだ実験段階なのでしょう。年に30機打ち上げる予定とのことですので、そのうちに見学に行きたいものです。  串本といえば昔は「串本節」という民謡が有名でした。♪ ここは串本 むかいは大島 仲を取り持つ巡航船・・♪ といった歌詞でした。今はもう大島は橋で串本と繋がっています。大島には「トルコ記念館」があります。明治23年、トルコ帝国から日本に表敬訪問に来航した軍艦エルトゥールル号が、帰途、9月16日に暴風雨によって、大島の近くで座礁沈没しました。大島の人たちが懸命に救助に当たり、69名を救助しました。遭難事故の慰霊碑とともに日本とトルコの友好のため記念館が建てられました。エルトゥールル号は全長79m、3本マストの巨大木造蒸気帆船でした。  『水中考古学』(井上たかひこ 中公新書)によると、沈没から120年後の2007年、エルトゥールル号引き揚げのためのトルコとアメリカの調査団が来日しました。船の残骸は大島の樫野埼灯台近くの岩礁地帯、水深最大17mの、1Km四方に散乱していました。7000点もの遺物が回収され、エンジンらしき金属塊、ランタン、弾丸、パイプ、貨幣、さまざまで、木片は分析にてトルコ樫と判明しています。遺…

続きを読む

人類の転機は?

 生物において転機といえば、6600万年前に起きたメキシコ・ユカタン半島先端への巨大隕石(直径10Km)の落下が最たるものかも知れません。1991年に発表された隕石によって出来たクレーターの大きさは直径180Km です。東京に落ちたとすれば、宇都宮、銚子、館山、甲州がすっぽり入る大きさだそうです。  衝突によって大量の煤や硫黄が舞い上がり、天空を覆い、太陽光が遮られて地球は寒冷化し、酸性雨が降りました。植物は光合成が出来ずに枯れ、菌類(カビ、キノコ)の世界となり、地球を支配していた恐竜は、鳥の祖先を残して絶滅しました。  鳥の祖先は「ジュラシック・パーク」で有名なティラノサウルスと同じ2足歩行が特徴の獣脚類に属するそうです。  その後の地球は生き残った小型哺乳類と鳥類が繁殖することになりました。人間の誕生は20万年前ですので、この隕石衝突はとてつもなく昔の出来事です。  『恐竜大絶滅 陸・海・空で何が起きてていたのか』(土屋健 中公新書)は化石から分かる恐竜の進化と絶滅の歴史を書いた、ちょっとマニアックな本ですが、地球上での生物の興亡が分かりやすく語られていて刺激的でした。  小さな隕石の落下は時々あるようで、昨年末には南会津で火球が見られたようです。昔、ドイツへ行ったおり、ミュンヘンへの途中にネルトリンゲンという都市がありましたが、街全体がきれいな摺鉢状になっていました。ここは1500万年前の隕石落下で出来た直径23Km のクレーターなのだそうです。つまり、月には隕…

続きを読む

1997年はどんな年

 映画『タイタニック』(1997年)がどんな粗筋だったのか、覚えていませんが、DVDだったかビデオだったかを買って、忘年会の景品にした記憶があります。セリーヌ・ディオンが歌った主題歌「My Heart Will Go On」もよく流行り、今でも時々聴くことがあります。  振り返ってみれば1997年という年は、私にとって転機となる年でした。生まれて以来、家族として暮らしてきた長男が、大学生となり家を出て行きました。今まで何かと長男を中心に回っていた家庭の軸が抜けたような感じで、家内も次男も休日にも出かけず、何か力が抜けたような感じでした。  職場では、この年、10年以上共に働いた同僚たちが、次々と退職したり転勤したりで、後任の方は皆、若く、今までのようには仕事がスムーズに捗らず、若い人との考え方の違いにも困惑していました。当時、『やさしさの精神病理』(大平健 岩波新書)という本が話題になっていましたが、若者の感性について、例えば、電車で、席を譲ると、他の席を譲らなかった人を傷つけるから..という「やさしい人間関係」について解説していました。なるほどと思わせる一面がありましたが、50歳目前だった私にはそんなものかな...という思いが残りました。  そんな日々、なぜか興味を惹かれたのは『ブエナ ビスタ ソシアル クラブ』というキューバ音楽でした。高齢者といえるそれぞれ個性的なメンバーが、どこか哀愁のある唄を歌い演奏していました。数年前話題になった映画『パーフェクト デイズ』の監督ヴィム…

続きを読む