「Moon river」 のこと

 映画「ティファニーで朝食を」ではオードリー・ヘプバーンがギターをつまびきながら「Moon river」を唄うシーンがあります。 以前から気になっていたのですが、Moon riverって何のこと?  アメリカでは月にウサギの代わりに川があるのか? 月の海というのは人工衛星が飛ぶようになってからの話しだったように思うし・・・ 川面に月影が映っている情景をいっているのか? 調べてみると、意外にも作詞者のジョニー・マーサーの故郷を流れている川のことでした。しかも、最初はBlue river という題だったのですが、すでに同じ題名の歌があったので、Moon river に変えたそうです。作曲はヘンリー・マンシーニです。  なんとなく聴いている唄の歌詞も、案外よく解らないことが多いですね。 映画の唄のシーンをみて制作者はカットしろと言ったそうですが、A.ヘプバーンが反対して残ったそうです。わからないものですね。#「映画は読んでいる」https://otomoji-14.blog.ss-blog.jp/2014-09-25

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映画は読んでいる

 オードリー・ヘプバーンといえば、先日、川本三郎『映画は呼んでいる』を読んでいると、映画「ティファニーで朝食を」は最初、監督も原作者の T.カポーティも主役にはマリリン・モンローを考えていたと書いていました。 M.モンローがことわったので A.ヘプバーンにお鉢がまわってきたそうです。そういえば、なんとなく主役の職業とヘプバーンの感じがそぐわないように思えます。ただ、そのチグハグさが良かったのかもしれません。 猫のシーンも一匹ではなく、いろんな演技ごとに違う猫が演じているそうです。『映画は呼んでいる』はシリーズ四作目ですが、ほとんど知らない映画の話しばかりですが、それなりにおもしろく読めます。見ることもない映画を想像しながら楽しんでいます。#「「Moon river」のこと」https://otomoji-14.blog.ss-blog.jp/2014-09-28映画は呼んでいる作者: 川本三郎出版社: キネマ旬報社発売日: 2013/06/26メディア: 単行本

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ヘプバーン式

 きのう書類を書いていて、ローマ字はヘボン式でかくこと、との注記がありました。ヘボン式ってどんな書き方だったかなと、国語辞典を引っ張りだして巻末付録のページで確認しました。 それで思い出したのですが、高島俊男『お言葉ですが・・・』のなかにヘボンはHepburnなのでヘプバーンと呼ぶべきだという人もあるが、それは文字面に惑わされているからで、耳ではヘボンと聞こえるのだからそれでいい、というようなことが書かれていました。 耳から聞こえるとおりに発音するのは難しくて、つい文字面にとらわれてしまいます。以前、飛行機のなかで「ウオター」といっても怪訝な顔をされるだけで通じず、ジョン万次郎式に「ワラ」というと、すぐに水がでてきた経験があります。 それでもオードリー・ヘボンではなんとなくしまりませんね。#「「Moon river」のこと」https://otomoji-14.blog.ss-blog.jp/2014-09-28

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電源プラグの向きと音質

 先日、オットー・クレンペラーの指揮するCDを聴いていて、やっぱり1950年代の録音は音がよくないなと思ったのですが、以前、誰かが電源プラグのさす向きによって音質が変わると言っていたのを思い出し、ためしにプラグをさし直してみました。 びっくり、音が一変し、まろやかで、透明感のある音質になりました。台所にいた妻にも違いがわかったそうです。 いつのまにこんなことになっていたのか、愕然としました。 オーディオに詳しいひとには常識なのでしょう。どんなことにも、先達はほしいものです。 #「街歩きの収穫」https://otomoji-14.blog.ss-blog.jp/2018-04-16

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白洲正子『かくれ里』のこと

 ふと思い立って、ふらっと出かけるのが好きな人間にとって、白洲正子『かくれ里』は格好の道づれです。関西から越前、美濃あたりまでの地域で「秘境と呼ぶほど人里離れた山奥ではなく、ほんのちょっと街道筋からそれた所」に隠れた歴史や美術をみつけ、考えながら、ほっつき歩くような道中記です。 丹生都比売神社の項には天野の里がでてきます。高野山の町石道の麓の村です。西行の妻と娘のものといわれる宝篋印塔があったり、俊寛の家来・有王の墓などがあって伝説の多いところです。『かくれ里』を教えてくれた叔父を案内したことがあります。子供たちがまだ小さかったころ、何度か散歩に行ったこともありす。 ときどき思い出しては、拾い読みして、ほっつき歩きの楽しみのご相伴にあずかります。本の内容はすぐに忘れてしまいますが、かくれ里を巡り歩く白洲正子の情熱がこころに残ります。  #「ぼくの叔父さん」https://otomoji-14.blog.ss-blog.jp/2014-09-10かくれ里作者: 白洲 正子出版社: 新潮社発売日: 1971/12/10メディア: 単行本

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