今年も「この3冊」
年末恒例の毎日新聞、「この3冊」が2週にわたって掲載されました。毎週末の書評欄「今週の本棚」の書評担当者たちが、今年出版された本で、特に推薦したい本を、各自3冊ずつ短文を付けて挙げています。毎年、次年の読書の参考にしています。今年はそれで年初に、昨年に推薦されていたエマニュエル・トッド『西洋の敗北』(文藝春秋)を読み、期待にたがわず興味深い内容でした。
今年はどんな本が出たのだろうと、楽しみに眺めたのですが、なかなか読んでみようという本に出会いません。宮本輝『潮音』(文藝春秋)は富山の薬売りに関わる歴史小説で、ちょっと食指が動いたのですが、全4巻もあるので、文庫本になってから考えようかとスルーしました。小説では他に、柴崎友香『帰れない探偵』(講談社)というのが複数の書評者に取り上げられていて目立ちました。紹介文を読んでみると、近未来小説という言葉がそれぞれに出てきます。あまり未来の残っていない者には関係がないか...とパスしました。
一方、わたしが今年読んだ本では、ちょうど今月読んだ鈴木俊貴『僕には鳥の言葉がわかる』(小学館)を政治学者の中島岳志さんが推薦し、また生命誌研究者の中村桂子さんが、8月に読んだ藤井一至『土と生命の46億年史』(講談社ブルーバックス)を選んでいました。
確かにどちらも面白くて、しかも身近な”鳥”や”土”に、知らなかった世界が広がっているのを気づかせてくれた楽しい本でした。こんな体験が出来るので読書は止められない、と今更ながら思わせてくれました。
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